映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

「おはようもしもしあいしてる」から遠く離れて

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 川島小鳥さんの写真集「おはようもしもしあいしてる」を買った。

 川島さんは人を撮った写真で知られているけど、これはほぼ風景写真というかスナップ、あとは猫とかの動物で構成されている。人が写っていても、その存在は街の風景の一部に過ぎないものが多い。

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 川島さんの写真に限ったことじゃないけど、「こんな瞬間によく居合わせたなあ」「いや、粘り強く待ったのかな」「これを撮るのか」「これは撮ったとき『よっしゃ』と思ったのかな、それともあとでチェックしてるときに『これいいじゃん』と思ったのかな」とか、考えたり、なんも考えなかったりしながら見る。

 この写真集はかなりボリュームがあるので、なかなか見応えがある。通販で買って届いたものの、なんだかもったいない気がするのでおそるおそる開きながら、先週土曜日にようやく一気に見た。

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 飯沢耕太郎じゃないから小難しいことをつらつらと並べて解説するようなことはできないけど、なんだかほっとした。人があんまり写ってないから。前にも書いたけど、インスタとかに溢れてる家族写真に疲れていた自分にとっては一種の清涼剤だった。もう人の家の家族は(しばらく)見たくない、と思っている自分にとっては。

 みんなが平和に暮らすことができればいいと思っている。でも今、自分は「私の愛おしい家族いっぱい見て!」な写真に本当に疲れているのだ。

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 ちなみに「おはようもしもしあいしてる」、ネット通販は蔦屋書店でしか買えないっぽい。