先日京都に行った際、立ち食い蕎麦屋「すば」に行きそびれたのだけど、インスタを見てたらその「すば」の蕎麦が食べられるという店「寄」を発見。渋谷で映画を観たあと行ってきた。
Google マップでは「立食形式の」と書いてあるが、スツールはある。Google マップのクチコミや写真からもわかるように、パット見は飲食店というよりレコード屋とかアパレルショップのような雰囲気。そのオシャンティーな雰囲気に臆する人も少なくないと思うが、オシャンティーじゃないオッサン1人で店に入っても、良い匂いがするおしぼりを投げつけられたりはしない。
東京カレンダーのグルカレで「音とアートと食が三位一体」なんて書かれているのに臆さないわけないだろ、と卑屈な非オシャンティー民が嘆く気持ちもわからないではないが。
日曜の夜10時前に訪問したのだが、先客は男女のカップル2組と、女性2人組が1組。1人なのは自分だけだが、45歳中年男性(独身)が単身乗り込んでも特に浮かない(と自分は思っている)雰囲気なのがありがたい。
時間帯によってはもっと店員がいるのかもしれないが、自分が訪問した際は若い男女がそれぞれ1人ずつ。そのほかに料理担当ぽい人が厨房らしき場所から出てきて店の中を歩くのだが、何をしているのかはよくわからなかった。「残念ですがおしゃれじゃないので出て行ってください」と言われたらどうしようかな、と思ったのだが、もちろんそんなことはなかった。
1人飲みで入っても違和感がないと書いたものの、スツールは基本的に2脚単位で並べてある。なのでその片方のスツールに荷物を置き、もう片方に座ると、男性店員が、食事は22時まで、飲み物は22時半までということを教えてくれた。時計を見るともう22時まで10分ほどしかないので、おしゃれさなど皆無のていで目を血走らせてメニューを見て注文。
まず店の名前が付けられたハイボールであるが、これが特にイチオシという雰囲気でもなさそうなのに非常においしかった。適度な甘みがあって、ウイスキーは何を使っているんだろう、と気になったが、おしゃれじゃないので店員に聞く勇気はなかった。
そしてハイボールと一緒に出てきたこのおしゃれな三種盛りも美味。写真が下手だし僕はあまりおしゃれじゃないので伝わりにくいかもしれないが、色使いもいいしハイボールに合う。それぞれ単品で倍の量を食べたいほどだった。でもそんなことをするとおしゃれじゃないのかもしれない。こういう店に限らず自宅でも盛り付けがうまい人ってどうしてあんなにセンスがいいんだろう。自分が料理作ると、味はそこそこでも絶対小汚い見た目になるものね。
そして真打ちの蕎麦である。「すば」のクチコミを見たときからずっと気になっていたジャンボなめこがふんだんに使われたメニュー。蕎麦は適度な長さに切れているし出汁も主張しすぎない奥ゆかしさがあって、ジャンボなめこのインパクトを相殺している。見た目のインパクトは大きいものの、ジャンボなめこも決して大味なわけではない。良い意味でただのでかいなめこである。しかも1個1個がでかいだけではなくそんなでかいなめこがけっこうふんだんに使われているので、45歳食べ盛りの中年男性(未婚)でも十分満足できた。汁を飲み干したい気分ではあったのだが、おしゃれじゃない気がしたので少し残した。
そのほかレモンサワーを1杯飲んで店を出た。会計は3600円ほどで、割高という意見もクチコミではちらほら見たけど、個人的にはこんなもんじゃね?という感覚である。自分が訪問したタイミングが空いていて静かだったからというのもあるけど、むしろ出費のわりには贅沢な1人飲みを楽しめたという印象だ。酒については日本酒等も豊富なので、次はそのあたりにもチャレンジしたいところ。ただ僕はアルコールですぐ顔が赤くなるので、あまりおしゃれじゃないかもしれないが。ついでに言うと会計が終わって店を出るとき、前日にやったフットサルの影響で脚が疲れていてふらついてしまい、「ハイボールとレモンサワー1杯ずつで千鳥足のオッサン」というおしゃれじゃない去り方をしてしまった。
以上、さんざん「おしゃれ」自虐を並べてしまったが、決してバカにしているわけではなく、個人的にこのお店はかなりのお気に入りになりそうである。クチコミで言われてるほどおしゃれバリアみたいなのは張ってないと思う。次はもう少し早い時間に行ってみたい。
今後、このような食べ歩きネタは井之頭五郎リスペクトの「こういうのでいいんだよ、こういうので」カテゴリで投稿していく。飽きっぽいからこの記事だけになるかもしれないけど。
なお今回の記事の写真はすべてニコン Z fとZ 40mm f/2(SE)で撮影した。おっさんが1人で料理の写真撮ってるの全然おしゃれじゃない!