実家に帰るたび「俺が育った街ってこんなに寂しい感じだったっけ?」と思う。
母親は「もとからこんな感じよ」と言う。
たぶん自分の都会生活が長くなり、今住んでいる場所も商店街が近くにあるにぎやかな街だからだろう。
自分は比較的かなりマメに実家に帰って親と顔を合わせてるほうだと思うけど、帰省するたび「楽だな」と「いろいろめんどくさいな」が火花を散らす。
神奈川での生活に戻ると「あーやっぱ一人がいいわ」と思うけど、実家がある関西にもやっぱり愛着がある。テレビのローカル局の雰囲気も、金なんか払わなくてもタイガースの試合を見られることも、大阪や京都の空気感も。
宝くじを当てて宝塚あたりにマンションの一部屋を買って、ちょくちょく帰省して甲子園に野球を観に行くことが夢なんだけど、結局300円しか当たらなかった。
3年前に父親が死んだことも関係して、この関西の実家を引き払うという話が出ていたのだが、とりあえず1年は延期になりそうだ。
もう少し、このままでいさせてほしい。甲子園で野球観たいし。
あと10カ月で、実家を出てから20年になる。