映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

怪物

X-T5 + SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN

例によって甲子園での野球観戦のため帰省しているわけだけど、2日は予想通り雨天中止。というわけで急遽、TOHOシネマズ 梅田で是枝裕和の『怪物』を観ることにした。

最近の是枝監督の中では一番好きな映画。『真実』も『ベイビー・ブローカー』も座組は豪華だったけど、なんだか優等生になりすぎちゃった感があった。監督本人にそういう意識があったかどうかは知らないけど。坂元裕二が脚本を書いた『怪物』は良い意味で“不穏”で、それは是枝監督の『歩いても 歩いても』とかにもあった要素だ。坂元裕二の不穏と是枝裕和の不穏はちょっと種類が違うような気はするものの。

いろいろ気になる部分があったので映画館でパンフを買って、梅田の紀伊國屋書店に寄ってシナリオブックも買ってしまった。スチルを瀧本幹也が撮ってて、パンフもシナリオブックもちょっとした写真集みたいでお得な気分。中判欲しくなっちゃうよ。フィルム滅亡しかけてるのに。

フィルムといえば、いつも利用していた福岡のお店が現像をやめてしまった。これはショックである。例えば自由が丘とか学芸大学でも現像はできるけど、上がってくるまでにべらぼうに時間がかかるので…。フィルムは一部のプロだけが使うようになって、自分が今持ってるカメラは全部インテリアになってしまいそうだ。でもNikon F3とかNewFM2とか、あんな美しいカメラがただの置物になっちゃうって、それはあんまりじゃないか、と、フィルムの消費期限を切らしているくせに嘆いてしまう。

『街とその不確かな壁』じゃないけど「この世界は日々便利に、そして非ロマンティックな場所になっていく」。

そんな中で、4日も5日も甲子園へ足を運ぶ。


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