映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

恋のナックルボール

4月21日のハマスタ。有休まで使って取ったチケットだけど、満塁ホームランで逆転したあとあっさり逆転されて雨天コールド(逆転された時点でアホらしくなって帰途についたけど)という、アクロバティックでファンにトラウマを植え付けるような負け方をされた。こうも弱いとわざと負けてんのかこいつらとすら思ってしまう。

4月23日、チケットは取ってなかったんだけど前日に久々に勝ったし先発はいい球を投げる新外国人のウィルカーソンだったので、急遽翌日の分も含めて神宮球場のチケットをゲット。銀座で『ベルイマン島にて』を観たあと移動したが、赤坂見附ってマジでグルメ不毛の地だった。

仕方なく外苑前に移動して、そばが食いたいムードだったので中途半端な富士そばみたいなチェーン店に入った。ざるそばはまあ普通で、セットの親子丼が味が薄くて何食べてるのかよくわからなくなった。玉ねぎ入ってないし(自分は玉ねぎ好きじゃないのでいいんだけど)。大してうまくないうえに、料理ができたときに店員が客を呼ぶ声が無意味にでかくてぞんざいで余計に不愉快になった。お前の村を焼いた覚えはないぞ。いつもは「ごちそうさま」と言うんだけど、珍しく何も言わずに店を出た。もちろん「ありがとうございましたー」も何もなかった。

神宮はすっきり晴れていたけど試合内容はどんよりしていた。初回に1アウト満塁から点が取れず「もう今日はだめだな」とうっすら感じた。右打席に立ったロハスは打てない、ということをいいかげん学べよ。

ウィルカーソンは見事なピッチングをした。山田、村上あたりの主軸に安打を許さなかったのはすごい。球速はさほどでもないし、変化球もものすごくクオリティが高いというわけでもないのに抑えられるのが不思議。が、青木に甘く入った球をホームランにされた。これは梅野が悪い。梅野のせいにしよう。

試合は結局この青木のソロホームランのみで、1点も入れられず阪神は負けた。9回に代打で糸原が出てきたときの阪神ファンの「え、なんで糸原」なムードがすごかった。左隣に座ってた人が「糸原お前いらねえよ」と言っていて、「いつもどおり力ないレフトフライを打ちそうだな」と思っていたら本当に力ないレフトフライを打った。糸原お前いらねえよ。

試合終了後は案の定というか、阪神ファンの一部から矢野(と打線)に向けて罵声が飛んでいた。ウィルカーソンには惜しみない拍手が贈られていた。そりゃそうだ。

それにしてもマンガじゃあるまいし、これほど負の歴史を積み重ねる球団があるだろうか。暗黒時代に33-4、Vやねん!、あかん阪神優勝してまう、やってないわアホボケカス!、ちょっといいですか、波がどうたらこうたら…そしてこの21世紀に、他の追随を許さずプロ野球のワースト記録を更新し続ける弱さ…。

そしてそのあと、結局またバーに行ってしまった。全部矢野が悪い。でも明日は日曜でバーは開いてないから大丈夫。わりと本気でホッとする。

阪神が弱くてもいいよ。何かロマンスでもあれば。例えば試合経過を見てつい声が出てしまい、それを聞いた近くの女性にくすくすと笑われたあとなぜか話が盛り上がって、結局阪神は負けるんだけど連絡先を交換して何度か観戦するんだけどやっぱり負け試合で、2人ともしょんぼりするんだけどでもまあいいか、なぜかというと我々2人のゲームは始まっちゃいないぜ、俺の恋のナックルボール受けてみろ、みたいなことにならないかな、と考えるんだけど、結局俺の横に座るのは神宮の座席に収まりきらないような巨漢とか年齢不詳のメガネ(眉毛つながり気味)なんだ。糸原お前いらねえよ。

まあ明日も神宮行くんだけどな。レフトスタンドで観戦するので僕と恋の二遊間を組みたい人はいつでもどうぞ。