映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

自分の子供に「SNSはやるな」と言えるのか

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最近、ちょっと思うところあってTwitterInstagramを放置している。アカウントこそ削除していないものの、iPhoneからアプリは削除した。

Twitterは賛同できるものにせよ賛同できないものにせよ、いわゆる”論戦”を見ていて疲れたから。

もちろんTwitterを見ていたから得られた面白い情報もあるのだけど、やっぱり今の世の中はトゥー・マッチ・インフォメーションだと思う。

昨日Netflixで観たドキュメンタリー映画『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』では、「ネットの進化はここ10年ですさまじいことになっているが、人間の脳は基本的に進化していない(からついていけるわけない)」的なことが言われていて、そりゃそうだよなあと感じた。

Instagramのほうは、前にも書いた気がするけど、いわゆる”映える”写真に疲れたから。

特定のカメラやフィルムでタグ検索すると、きれいな女の子が写っているものばかりが候補に出てくる。確かに目は引く写真だけど、それ、きれいな女の子が写ってるから目を引くだけじゃない?と思ってしまう。

思えば初期のInstagramSNSというよりシンプルな写真加工アプリだった。味気ないデジタル画像に温かみをもたらすアプリとして楽しめたんだけど、いつの間にかSNSとしての機能が優先されてしまって(そのほうがマネタイズできるからだろうけど)、単に「自分の生活はこんなに充実している」「自分はこんなにセンスがいい」と誇示するための世界になっていった(そもそもFacebook, Inc.が開発したわけだから、この流れは自然なものではあるが)。

そういった世界で、自分のような「特に生活がすごく充実しているわけでもなく、特にセンスがいいわけでもないけど、ほそぼそと良くも悪くも自己満足な写真をアップしていく人たち」は少しいづらくなってしまった気がする。

実生活での充実とオンライン上での充実が必ずしも合致するわけではないものの、結局ネットでもスクールカーストみたいなヒエラルキーはできあがっている(むしろネットのほうがひどいかも?)気がする。もちろんInstagramから良い写真家が世に出たことなど、いいところもあると思うけど。

というような不満というか愚痴みたいなものが自分のなかでちりちりと堆積していき、iPhoneを持てば自動的にこれらのSNSを開いていることになんだか虚しいものを感じたので、しばらくはTwitterInstagramも見ないことにした。Yahoo!ニュースにしてもあの醜悪なコメント欄(2chレベルだと思う)がSNS化しているため、「何が起きたか」という客観的事実だけを見るようにしている。ニュースに対する、どこかの誰かの勝手な主観をいちいち見る意味はないのだとようやく気づいた。

しかし、こうした判断はネットがなかった時代を知っている自分だからこそできるわけで、前述した『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』で言及されているような「生まれたときからネットがある世代」が、SNSなしでいられるのかというと、これはなかなか難しい問題だ。

映画に出てくる人物は「子供にはSNSはやらせない」とか言っていたけど、微妙に勝手な言い分のようにも思えた。もし自分に子供がいたら「これこれこういう害があるから、SNSはやるな」とはなかなか言えないと思う。まず小学生ぐらいの子供がそんなことを理解できるとは思えない。ゴア表現があるから『鬼滅の刃』を観るな、と言うようなものではないか(余談:最近テレビアニメ版を観てるんだけど面白いです)。

ただ『鬼滅の刃』のゴア表現は子供にそれほどの影響を与えるとは思えないけど、SNSが与える深刻なダメージ(『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』で提示されたティーンの自殺者の急増は看過できないものだった。日本でのデータではないにせよ)にはやはり懸念がつきまとう。

子供も妻もいないというのに考えてしまう。「子供たちからSNSを取り上げられるだろうか?」と。自分の子供が「SNSで言われてることなんて特に意味はないから何を言われようが流して自分なりに楽しめばいい」という境地に達することができるかどうかはわからない。訓練してそうできるものかもしれないし、そもそもの本人の性格にもよると思うのだが。

そうこうしているうちに、Clubhouseなる新しいSNSが登場した。今のところ自分はこれに参加する気はないけど、仕事上触れる必要はありそうだ。そのうち仕事を超えて、LINE(これをSNSと取るかどうかは微妙だが)のように「やってて当たり前」になるのだろうか。高校を卒業する頃にちょうどインターネット黎明期を迎え、その発展を見てきた、「今までの人生の半分はネットを知らなかった世代」としてはほんのり憂鬱である。

www.netflix.com

ソーシャル・ネットワーク (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

3080円のマグカップ

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 税込3080円のマグカップを買った。

 マグカップはすでに100均で買ったのを2個持っている。

 でもこういった食器とかにちょっと奮発すると、なんだか人生のステージが一段上がったような気がする。もちろん気がするだけだけど。

 このマグカップスウェーデンのヨナス・リンドホルムという陶芸家がデザインしたもので、佐賀県有田市の「宝泉窯」というところで制作されたんだとか。

 北欧の人が関わっているアイテムを手に入れたという、それだけでちょっと自分がおしゃれになった気がするこの安易さ。

 でもそういう、ちょろい人間でいい。 

元住吉Muiのケーキ

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こういう写真は店の外観とか内観も含めて撮りたいところだが、忙しそうなので声をかける勇気はない。

写真を撮るとき、光の関係でできれば窓際席に座りたいのだけど、やっぱり暗めな場所になってしまう。仕方がない。混んでるんだし。

混んでいるけどMuiのコーヒーとケーキはおいしいです。