映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

FUJIKINA 2017 in 京都、そして一生の思い出

年末年始の帰省のついでに京都に行ってきたばかりなのに、また行ってきてしまいました。理由は後述するとして、4時半に起きて家を出て向かった早朝の嵐山から。

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X-T2, FUJINON XF14mm F2.8 R, 1/35, F4.0, ISO1600

竹林。暗くて、結構な枚数を撮ったのにあとで観てみたらブレブレのカットばかりだった。「俺は森山大道のブレ、ボケ、アレの精神で竹林を撮ったんだよ!」と言い張ろうかと思ったが自重した。

ちなみに昼は人で芋を洗う状態なのでこんな写真は撮れない。そんなおいしい状況下でこんな凡庸な写真を撮るあたり、さすがだ俺と感心してしまう。

 

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X100T, 1/125, F5.6, ISO200

定番の渡月橋。こういうものは工夫しないと誰が撮っても同じってことになりやすい。この前のエントリーで上げた3年前の写真とほぼ変わってない。全然成長してない。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/200, F2.8, ISO200

祇園?かな? 上京してから、兵庫に帰省するたびに京都に行くようになったけど、地名とか土地の位置関係はさっぱり頭に入っていない。「舞妓が歩いてそうなところは全部祇園、悪そなヤツはだいたい友達」という雑な認識。後者は嘘だけど。

それにしても「ポウ」というのはどういうお店なのだろう。マイケル・ジャクソンのことしか頭に浮かばなかった。それともエドガー・アラン・ポー

 

……ぐぐってみたらキャバクラだった。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/340, F2.8, ISO200

八坂の塔法観寺)。これまで何度も京都行ってたのに観たことがなかったという。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/200, F2.8, ISO200

この写真に限らず、俺が撮るときは舞妓とか絶対いないんだよなあとか思ってた。舞妓が俺を絶対避けているんだと。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/350, F2.8, ISO200

八坂の塔の下にいた犬。写ってないけど、飼い主のおばちゃんはずっと電話でしゃべってて、犬は「やれやれ…」という感じで待っていた。犬ならいくら撮っても肖像権は主張されないだろう。たぶん。

 

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X100T, 1/150, F4.0, ISO200

清水寺があるあたり(相変わらず説明が雑)。雪が降っててなかなか風情があったんだけど、この時間帯にはもう人がわんさかわきだしていたので清水の舞台には行かなかった。今度、早朝に行って「I can fly!」と叫んで飛び降りてみようかな。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/320, F4.0, ISO200

一年坂? 二年坂? 三年坂?天気が回復し、人も増えてくる。人力車を引いてるお兄さんには肖像権は主張されませんでした。

 

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/550, F4.0, ISO200

こういう被写体のとき、どうしても寄る勇気がない。以前はけっこう寄ってた(通報されたり文句を言われたことは、一応ない)けど、ここ数年でかなり気を遣うようになってしまった。

写真を撮る人で職質をされた人って案外多いらしいけど、運がいいのか今のところ自分は経験がない。

 

さて、ここで今回の京都行きの本来の目的、FUJIKINA 2017に。

FUJIKINA 2017 in Kyoto

X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/250, F2.0, ISO200

京都でやるっていうのが粋ですよね。Twitterで検索しようとすると藤木直人がやたら出てきて困りましたけど。

今回は、タワレコNO MUSIC, NO LIFE.ポスターなどで知られる平間至さんが来場者のポートレイトを撮ってくれるという企画がありまして、正月の帰省時にダメ元で応募したら当たっちゃったんですよね。

最近、夜寝る前とかに「突然死したりすることもないことはないよな」とか思うことが増えて。別に体が悪いわけじゃないんですけど。で、そういうときに間抜けな遺影とかだといやだなと思ってたんですよ。ちゃんと撮ってほしいなと。これはセルフポートレイトじゃないほうがいいなと。そしたらこのような機会がありまして。まあ本当に遺影になるかどうかはともかく(ていうか死ぬのは30年後かもしれないし)。

そこで平間さんに撮ってもらえるなら、これはもういつ死んでもいいと。いややっぱり死にたくはないんですけど、こんなチャンスないよなって。

平間さんは一般的にはNO MUSIC, NO LIFE.のイメージが強いかもしれませんが、僕はその前から存じ上げていました(偉そう)。音楽好きな人なら平間さんが撮ったアー写はほぼ確実に見てると思います。エレカシ宮本浩次さんとのエピソードとか強烈でしたね。あれ読んで「俺は絶対写真家にはなれない」と思いましたよ。

あと、僕は昔永作博美が好きだったんですけど、彼女のちょっとエロい写真集「月刊永作博美」も平間さんが撮ってたんですよね。この写真集、ポートレイトとしてもすごく魅力的なので機会があったら見てみてください。

 

で、いざ撮ってもらうことになりました。21日、22日、各日5組ということで、僕は21日。この日は僕を含めて男性2人、そして女性3人でした。

平間さんはFUJIFILMがこのたび発表した中判デジタルカメラのGFX 50Sで撮影をされていました。

↑トークショーでこの映像の裏話も出たんですが、全編マニュアルフォーカスで撮影されていたそうです。被写体の橋本拓也さんは会場にもいらして、トークにも参加されてたんですがユニークな方でした。平間さんとのやり取りが息ピッタリという感じ。

ちなみにGFX 50Sは希望小売価格80万円以上の代物。あまりにも手が出ないので「欲しい!」とまでは思えませんでしたが、被写体になれるだけでちょっとうれしかったり。あと、会場にはGFXのほかX-T20やX100Fも置いてあって、盛況でした。

平間さんがどんなふうに被写体を撮るのかということにも魅力があったのですが、シンプルに声をかけて、緊張をほぐしつつ撮っていく感じ。好きな食べ物を聞いたり、その食べ物のことを考えてみてとおっしゃったり。僕の場合は食べ物ではなかったですが。

しかしそれほど緊張はしなかったものの、周囲には平間さんやアシスタントさんだけじゃなくほかのギャラリーもいるので、やっぱり落ち着かない気持ちになってしまって、僕は始終目が泳いでました。平間さんからしたら撮りにくかったかも。

写真はモノクロで、RAWではなくACROSのJPEG撮って出し。それをプロジェクターで上映してトークをするという形でした。自分の写真がでかでかと映し出されると照れますね。実は僕がX-T2を買う決め手となったのはACROSの表現力が大きかったんですが、プロの写真家がそのまま撮って出しで使うということを知って「自分の目に死角はなかった」と結果的に「俺TSUEEEEE」みたいな結論に至りました。

で、自分の写真なんですが、今データが手元にあるわけではないのでここには載せません。そもそもそういうことしていいのかもわからないし。僕の肖像権なんてどうでもいい(額にと書かれてもいい)んですけど、著作権的にどうなのかなというのもあるし。とにかく言えるのは、この写真とデータ(後日郵送される)はずっと大事に持っていようということだけ。もちろん気に入っているわけですが、どういうふうにいいとか、おこがましくて言えません。いつか子供or孫に「へえ若いときはこんな感じだったんだね!今はハゲてるけど!」と言われるように、大切に保管したいと思っています。このブログを見ているわけはないけど、平間さん、そしてFUJIFILMのスタッフの皆さん、ありがとうございました。

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X-T2, FUJINON XF35mm F1.4 R, 1/45, F1.8, ISO1600

 

21日は1人の人ばかりだったけど22日はカップルとかいたのかな。その人たちの写真も見てみたかった。