映えない

人生が映えない人間は写真も映えない

左利きへのあこがれ

DSCF0466.jpg X-T2, FUJINON XF56mm F1.2 R, f/1.2, 1/125, ISO 6400

これは右利きの方がレフティ(左利きモデルのギター)を使用しているわけだが、ジミヘンとかカート・コバーンとか、左ききはかっこいいよなと思わずにはいられない。

あと左利きの女の子もいい。なぜなのかはわからない。

そう悪い日でもなかった

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ここ最近本当に参っていて、今日(厳密には昨日)もひどい気分で帰ってきた。

でもよく考えたら、今日は中学の頃からの同級生から電話がかかってきたのだった。

いつもと同じように「どうしてる?」という他愛もない会話。働いてる業界がほぼ同じだから仕事の話も軽く出る。久しぶりに関西弁でしゃべって、なんとなく気持ちが楽になる。

バツイチのその友達は「そろそろ次の伴侶でも見つけて…」なんて言っていて、以前は「もう結婚とかはいいや」と言っていたのにどうした?と思ったり。

10分も話さなかったし、相手はたまたま暇になったから電話をかけてきたんだろうけど、俺のやばい精神状態をなんとなく察したの?と思ってしまう。

そんなことがあったんだから、まあ昨日はそんなに悪い日でもなかったのかなと思う。

ここ最近自分に起きたことを話したりしたら、彼はきっと笑い飛ばすだろう。おい、もうちょい真面目に聞いてくれよと言いたくなるぐらいに。でもそれでいい。変に説教をしたり励ましたりしない、笑い飛ばすような男だからたぶん自分たちは友達になったのだ。

荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-

「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」東京都写真美術館

少し前から、行こうと決めていたイベント。アラーキーの写真展はだいぶ前に江戸東京博物館で観て以来だ。

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 今回の展示は、1990年に亡くなったアラーキーの妻・陽子にフォーカスを当てたもの。夫妻の出会いから別れ、そしてその後までをたどる。

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8月26日(自分が訪れたのは8月25日)までの毎金曜18時から21時までは撮影が可能ということだったので、X-T2を持ち出した。基本的にACROSモードで撮影したのは、モノクロの写真が多かったことと、会場全体に漂っていた雰囲気の影響。

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中央の、陽子さんが眠っている写真はとても有名だから、見たことがある人も多いかもしれない。

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「東京は、秋」。この写真は新婚旅行中のカップルを写したものだそうだが、男性が幸せそうに笑っているのに対して女性の顔にはどこか不安を感じる。たまたまそう写っただけなのだろうとは思うけど、その後このカップルはどうなったんだろうと考えてしまった。

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「陽子のメモワール」。陽子さんの写真は基本的に仏頂面なものが多く、この写真展を観た人の中には「笑顔の写真もいいのに」と言っている方もいたけど、自分はこの左の写真が一番好き。

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モノクロが多い中、極めて目を引くカラー写真で構成された「食事」。マクロレンズ+リングストロボで撮っていたそうだが、この生々しさたるやすさまじい。映画なんかで「食事のシーンはエロティック」みたいなことをよく言うが、こういう写真を見ると確かにそうなのかもしれないと改めて思う。ちなみにこのすぐそばには、モノクロで撮られた食事の写真もある。

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「冬の旅」では、陽子さんの最後の誕生日である1989年5月17日から、その命日1990年1月27日、そして葬儀後の1990年2月1日までの写真が展示されている。

 ベッドから出た陽子さんの手を握るアラーキー、通夜ではしゃぐアラーキー、何かを悟ったような2人の飼い猫チロ。さらに、これもまた有名な、陽子さんの死に顔の写真。

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「空景」は、自宅のバルコニーから撮ったモノクロの空の写真にアラーキーがペインティングを施したもの。

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2017年元日からの写真「写狂老人A日記」。ひとつひとつはなんでもないような写真だけど、これだけ蓄積されると何かが浮かび上がってくるような気がする。中には星野源ポートレート麿赤兒アラーキーが2人で仲良く写っているものなどもある。

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チロのポラ200点を並べた「愛しのチロ」。

写真撮影は接写禁止ということになっている。どこまでいったら接写なのかという線引が難しいが、基本的には1枚の写真だけをフレームに収めることはやめておいた。

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東京都写真美術館(都写美)は定期的に訪れたい場所。それにしても今回の「センチメンタルな旅」はとりわけ印象深い展示だった。